ダイエットのために階段を利用

一段、一段。のぼる、のぼる。

私はダイエットのために(なると信じて)階段の利用をしています。

 

階段の利用というのは、上層階に上がる際、エスカレーターやエレベーターといった文明の利器に頼ることなく、階段を使って登るということです。
テレビで『○○ダイエット』の特集は必ずチェックしているのですが、何か毎日の決まりになるようなダイエットは全く続いたことがなく、手探りで色々な方法に挑んでみた結果、これに行き着きました。
きっかけは都内の地下鉄での出来事です。

 

湿気むんむんの地下鉄の構内、私は長いエスカレーターに手をかけ、全身に感じる6月の湿度を纏い、これから起こるであろう会社でのトラブルを事前に頭に思い描いていました。
「帰りたい」と出社前から帰ることだけを考える自分を、無情にも地上へと押し上げていく無機質なエスカレーターの横を、さらっと涼しげな女性が一人通り過ぎていきました。
「美しい」と一瞬で思いました。

 

女性は数センチのヒールを履いているらしく、コツコツと規則正しい音と共に、私を含め多くの人間が流れるエスカレーターの横を、階段で一段一段上がっていきました。
息を上げる様子もなく、一定のテンポで上がるその女性は、パンツスタイルがとても似合うスレンダーな女性でした。
その女性をその後見かけることはなかったのですが、私の脳裏にしっかりとその姿が残っています。

 

『階段ダイエット』という内容の記事を以前どこかで見たことはあったのですが、実際長い階段を目の前にしたとき、またはどんなに短い階段であっても、隣にエスカレーターが付いていれば私は無意識にエスカレーターを選んでいました。
「あんな素敵な女性になりたい」
脳裏にいるあの朝の素敵な女性の後ろ姿を追って、私は徐々に階段を選ぶことが多くなり、今ではよほどのことがない限り、階段を利用するようになりました。
数字の結果が出たわけではないのですが、なんとなく足のむくみが減った気がしています。
長ければ長いほど、息は上がり、けっこう疲れるのですが、達成感があったりもします。

 

「さっき飲んだカフェオレの分のカロリーはきっとこれでチャラ」と勝手に思いこんでいるだけですが、運動不足の体に少しは刺激を与えられていると思います。
目標はあの朝の女性です。
一段一段、毎日少しずつ、コツコツと、きれいな女性になれるようにと願をかけて階段を利用します。